グリムスキーワード エコアクション
昆虫類の採集は、
意外に危険と隣り合わせなことがある。
最も危険なのが、オオスズメバチとの思わぬ遭遇である。
オオスズメバチは、
| 目名 | : | ハチ目(膜翅目) | Hymenoptera |
| 科名 | : | スズメバチ科 | Vespidae |
| 亜科名 | : | スズメバチ亜科 | Vespinae |
| 属名 | : | スズメバチ属 | Vespa |
| 種名 | : | オオスズメバチ | Vespa mandarinia japonica |
に分類される。

スズメバチ類の中では最大のハチで、
体長は、
| 女王バチ | : | 40〜45mm |
| 働きバチ | : | 20〜40mm |
| オスバチ | : | 35〜40mm |
である。
最も強い毒をもち、
なおかつ攻撃性も極めて高い、
人間にとっても危険なハチである。
毒針による攻撃のほか、
強靭な大顎で対象の肉を抉る。
毒液中には警報ホルモンが含まれ、
巣の仲間に危険を伝えることができる。

北海道から九州にかけて広く一般に分布している。
南限は屋久島、種子島近辺である。
土中や樹洞などに巣を作る。
働きバチも体が大きく筋肉の力が強いため、
他のハチ類や筋力の強い獲物との格闘戦などで、
大顎を使った攻撃で威力を発する。
ただし、
飛翔時の敏捷性にはやや乏しく、
飛翔に長けた昆虫類を捕らえることは苦手である。

夏季、
コガネムシやカミキリムシなどの大型の甲虫類や、
スズメガなどの大型のイモムシ等が幼虫に与えられる。
秋季になると、
大型昆虫が減少し、
なおかつ、
大量のオスバチと新しい女王バチを養育しなければならないため、
攻撃性が非常に高まる。
この際、
スズメバチ類としては例外的に、
集団でミツバチやキイロスズメバチなどの
巨大なコロニーを形成するハチの巣を襲撃することでまかなう。

小型ながら大きな巣を作り、
多くのの働きバチを擁するスズメバチにキイロスズメバチがいる。
この巣を襲撃した場合、
オオスズメバチ側にも大きな被害が出るが、
巣を占領することができれば、
損害に見合う大量の幼虫や蛹を獲得できる。
一方、
チャイロスズメバチを襲撃した場合は、
強靭な外骨格をもっているために、
大顎や毒針による攻撃が効果を果たさず、
撃退されることもある。
日本産亜種であるニホンミツバチを含む
トウヨウミツバチを襲撃した場合には、
オオスズメバチの働きバチが単独偵察している段階
(オオスズメバチが同じ巣の働き蜂を集結させる前の段階)で、
ミツバチの働き蜂が集団で相手を包み込み(蜂球)、
その状態で、代謝熱を上昇させられ蒸し殺されることがある。
(※ スズメバチの致死温度は44〜46℃でミツバチよりわずかに低い)
但し、
これに失敗した場合には、
セイヨウミツバチのように駆逐されるか、
巣を捨てて敗走することになる。
セイヨウミツバチの場合は、
対抗策を持たないため一方的なものとなる。

このように、
人間だけではなく、
他の昆虫にとっても危険な存在のオオスズメバチ。
できるだけ刺激しないように心がけるべきである。
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