グリムスキーワード 京都議定書
4月18日、
さいたま緑の森博物館の大谷戸湿地で
カワセミの観察を終え、
いい気分になって
午後は都立薬用植物園を訪れてみた。
都立薬用植物園は、
薬用・有用植物及び有毒植物を栽培展示するエリアの奥に
しっかりした雑木林が残され、
散策路がめぐらされている。
植物園の雑木林らしく、
林床の低木類や草本類が充実していて面白い。
その中のマユミの木に
ビッシリと幼虫がついていた。
マユミといえばニシキギ科の落葉低木。
ニシキギ科を食餌植物とすることから、
この幼虫たちはマダラガ科のミノウスバだと考えられる。
マユミ (檀、真弓、檀弓)
Euonymus hamiltonianus Wall.
界: 植物界 Plantae
門: 被子植物門 Magnoliophyta
綱: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
目: ニシキギ目 Celastrales
科: ニシキギ科 Celastraceae
属: ニシキギ属
Euonymus種: マユミ
E. hamiltonianus以前各所で見つけたミノウスバの幼虫については、
既に以下で紹介している。
○
日帰りスポット いきものふれあいの里・トトロの森 散策 ○
群馬ドライブ!渋川・伊香保方面自然観察/伊香保森林公園
これまでに見たミノウスバの幼虫の例を見ても、
ミノウスバの幼虫がついたニシキギ科植物は、
葉が一枚もなくなってしまうほど激しい被害を受けていた。
ひとつの木につく幼虫の数もさることながら、
体の割に葉を食べる量が多いことが原因と考えられる。
…とはいえ、
各所のニシキギ科植物は
夏季には新しい葉を広げ、
今も元気に生育している…。
自然界の復元能力には目を見張るものがある。
このマユミの木もその経過を見守っていきたいものだ。
ミノウスバ Pryeria sinica Moore, 1877
科: マダラガ科 (Zygaenidae)
亜科: マダラガ亜科 (Zygaeninae)
属:
Pryeria Moore, 1877
開張: 31~33mm
分布: 北海道,本州,四国,九州,対馬; 朝鮮,中国
レッドデータブック:
高知県: 情報不足
成虫出現期: 11月
幼虫食餌植物:
ニシキギ科: ニシキギ,マユミ,マサキ,ツルウメモドキ,コマユミ
終齢幼虫体長: 20mm
その他: 「幼虫は無毒(『環境衛生』18-10,1971)」
昼飛ぶ。
♀は産卵後、尾の毛束を卵の上に貼り付ける
出典:
みんなで作る日本産蛾類図鑑V2 ミノウスバ
種名: ミノウスバ(幼虫)
撮影地点: 東京都小平市中島町地内(都立薬用植物園内)
撮影日: 20100418
撮影: GC8-MASARU

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