グリムスキーワード 京都議定書
7月3日、
梅雨空の中、なかなかできなかった
多摩湖~狭山湖周辺の散策に出てみた。
重たい雲が垂れ込めているが、
なんとか散策中は雨にあたらずにすんだ。
多摩湖中堤付近まで歩いていくと、
自転車及び歩行路脇の草むらの中に
大型のバッタの仲間を見つけた。
キリギリスの仲間のクサキリだ。
…ウン。
翅の長さや体色などを別にすると、
体形や大顎などキリギリスにソックリ。
一頻り観察しながら、
コンデジで撮影してその場を離れた。
多摩湖を周遊する道路を
東京都武蔵村山市方面へ向かって歩いていると、
多摩湖側のフェンスの上に…
またいた!
今度は葉などの遮るものがほとんどない状態。
かなり近寄って
じっくりと観察および接写することにした。
かなり迫力のある大顎…。
そして脚のトゲ…痛そう…。
ヤブキリTettigonia orientalis (Redtenbacher, 1891)
界: 動物界 Animalia
門: 節足動物門 Arthropoda
綱: 昆虫綱 Insecta
目: バッタ目(直翅目) Orthoptera
亜目: キリギリス亜目(剣弁亜目) Ensifera
下目: キリギリス下目 Tettigoniidea
上科: キリギリス上科 Tettigonioidea
科: キリギリス科 Tettigoniidae
亜科: キリギリス亜科 Conocephalinae
族: ヤブキリ族 Tettigoniini
属:
Tettigonia種: ヤブキリ
T. orientalis和名: ヤブキリ(藪螽斯・藪切)
ヤブキリ(藪螽斯,
Tettigonia orientalis)は、
バッタ目キリギリス科の昆虫。
藪に棲むキリギリスの意味。
本国には近似種が複数種分布するが形態・生態などほぼ類似するため、
関東地方に広く分布するタイプを例に説明する。
形態体長(頭部より羽の先まで)45~55mm前後。
体色は緑が普通。まれに全身が黒褐色になるものもいる。
羽は腹端より僅かに出る。
頭頂から羽の先まで背面を貫くように褐色の筋がある。
一見キリギリスに似るが、羽をのぞいた体長はより小さめ。
後脚なども短めで、樹上生活に適応したコンパクトな体型である。
反面顎や脚の棘はキリギリスより長く、より捕食に特化している。
趺節も発達している。
また夜の活動がメインとなるため触角もやや長い。
羽は腹部より短くなることはなく、また特に目だった模様もない。
またウマオイとも混同されるが本種は雌雄で羽の形が極端に異ならず、
体の大きさの違いで一目瞭然である。
産卵管は長めで腹部と胸部を足したぐらいの長さ。
生態沖縄・南西諸島をのぞく日本全土に分布。
北海道へは人為的に導入されたとも
園芸植物にしがみついてもしくはその用土に卵が混入して入り込んだともされる。
主に樹上で生活するが、藪や草原でも見られる。
植物が茂った場所であれば
ほぼどこで見かけると言っても過言ではないほど多く生息している。
但し、地面が常にぬかるんでいる場所や乾燥が激しいところでは
見られないか、個体数は著しく減る。
若齢幼虫はキリギリスやヒメギスなどと混生し、
タンポポなどの花の上によく見られ、主に花粉や花弁を食べている。
しかし成長とともに樹上や藪など草丈の高い方へ移り住むようになる。
脱皮回数は通常6回。回数を重ねるごとに肉食性が強くなる。
体のつくりもだんだん肉食に適するようになる。
大顎が徐々に伸び、脚の棘も長くなってゆく。
若齢幼虫は丸みを帯びた顔なのに対し、
終齢になる頃には顔の半分近くを大顎が占めるようになる。
キリギリスの幼虫は背面に二本の線を有するが、
本種の幼虫は背面中央及び複眼の後ろから
濃い褐色の線が延びて前胸まで続いている。
複眼の後ろの線は成長とともに薄れていき、
亜終齢幼虫で消えてしまう。
食性はきわめて幅広く、
様々な昆虫・小動物から種々の葉・果実,蕾や新芽などを喰う。
メスや終齢幼虫は特に貪欲で、
自分と同じかあるいはそれ以上の体長の相手にも
飛びかかって食べてしまうことがある。
飼育下でもありとあらゆる物を食べ、
本種の食に対する適性の広さが伺える。
しかし塩分の濃い物や、
あまりにも偏った餌の与え方はさけるべきである。
昼と夜では鳴き方を少し変え、
夜の鳴き声は20~30秒ほどで、「シリリリリ…」というように聞こえる。
昼はキリギリスの声に似た感じになり、
「ギー…」と言うように聞こえる。
しかし「チョン」という合いの手を入れることはない。
またキリギリスほど頻繁には鳴かず、やはり夜の方が鳴き方が盛んである。
交尾も主に夜間行われ、
メスははじめオスの腹部、尾端近くにある誘惑線を舐めるようにしているが、
オスを受け入れると尾端のみでつながって、ぶら下がったような格好となる。
メスの尾端に精球が受け渡されると交尾は終了する。
メスはやがてそれを食べて卵を発育させる栄養とする。
卵が成熟するとメスは地面に降り、
産卵管を差し込んで土の中に一つずつ卵を産み付ける。
一部の卵はキリギリス同様、二度冬を越して孵化する。
卵は4月頃孵化、2ヶ月ほどの幼虫期間を経て成虫になる。
関東では大体、梅雨の半ば頃である。
羽化してから性成熟するまで時間を要し、
本格的に鳴き出すには10日ほどかかる。
成虫寿命は普通2ヶ月ほどだが、
まれに11月ぐらいまで生きるものが居て、弱々しく鳴いている。
飼育下では年を越すこともあるほど長命である。
キリギリスやヒメギスほど人に対して警戒心が強くなく、
人が側にいるにも関わらず鳴き続けたり、
捕らえて手の上に載せたりしても平気でいたりする。
(出典:フリー百科事典 『
Wikipedia ヤブキリ 』)
種名: ヤブキリ(♀)
撮影地点: 埼玉県所沢市上山口地内
撮影日: 20100703
撮影: GC8-MASARU
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