気ままＤＲＩＶＥ

趣味の蛾の世界について・・・その41回目・・・

前回、スズメガ科ウチスズメ亜科のトビイロスズメを紹介したのに続いて、
同じウチスズメ亜科からノコギリスズメを紹介する。

こちらも昨年夏に採集された個体である。
我々の調査ではなく、周辺住民による採集であった。
我々の調査の目的と意義について、
住民からよく理解してもらった証であった。
非常に嬉しいことである。

ノコギリスズメは、
それぞれに特徴的な翅の模様をもつスズメガ科の中にあって、
翅にほとんど模様らしい模様を認められない
地味な種である。
前翅・後翅ともにほぼ茶色１色・・・。
特徴が伝えにくい。

前翅先端は大きく開き、
後翅は丸みを帯び、大きい・・・というのが唯一特徴であるか・・・。

ちなみに活動は夜間が多いようである。
捕獲した個体は、夜間の外灯下採集であった。

さて、そのノコギリスズメであるが、・・・
学名は、Laothoe amurensis amurensis (Staudinger, 1892)。
スズメガ科（Sphingidae）のウチスズメ亜科（Smerinthinae）に属する。
開張は、80～90mmである。
全国に分布する一般種である。
成虫の出現は、４月、６～７月とされる。
幼虫は、ヤナギ科ハコヤナギ属のドロヤナギ、ヤマナラシなどの葉を食べるとされる。



種名：ノコギリスズメ
採集地点：新潟県中魚沼郡津南町卯ノ木地内（豊船橋）
採集日：20080820
採集：Sachiko Hirota

※ 今回の標本は、
　　採集後の保管状態が悪かったためか、
　　展翅中に油が浮いてしまった。
　　資料が全体的に油脂光沢を帯びているのは
　　このためである。
　　実際は、色が薄く、
　　粉を吹いたような質感となる。

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